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スペンサー・ジョンソン『チーズはどこへ消えた?』
迷路でチーズを探す2匹のネズミと2人の小人。
チーズを見つけても日課をかかさず、常に変化をかぎ分けるネズミたちと慢心する小人たち。
チーズが消えたときすぐに行動を起こすネズミたちと、変化を認めようとしない小人たち。
果たして小人は、新しいチーズを見つけることができるのか。
『チーズはどこへ消えた?』感想・紹介
ときに単純なネズミであれ
この本はクラス会の集まり、物語、ディスカッションと3部に分かれています。
クラス会の集まりで一人が『チーズはどこへ消えた?』という物語を紹介し、後に物語の教えについてディスカッションをするという流れです。
物語に出てくるネズミは人間の単純な部分であり、小人は複雑な部分を表しています。
多くの人は安定を望み、変化を拒み、恐怖すると思います。
惰性で退屈な仕事を続け、不健康な体に目をつぶる。
もはやチーズは失われているのに、その事実に目をそむけているのです。
転職して新しい環境に飛び込んでいくのは不安ですし、健康な体を取り戻すため今の生活習慣を見直すのは苦痛ですらあるかもしれません。
チーズ(人生で求めるもの)の消失という変化に直面したとき、どのようにふるまえばそれを乗り越えていけるのか。
人は、ときにネズミにならなければならないようです。
もちろん、変化に対してはネズミのような単純な見方がうまくいく、というだけであって、場面によっては人間の複雑さが必要になるでしょう。
簡単に曲げてはならない信念や伝統もあるでしょう。怯え、恐怖し、慎重にならなければならない場面も多くあります。
場面に合わせて、ネズミと小人の使い分けをしていきたいものです。
ディスカッションで理解を深める
一人で「チーズはどこへ消えた?」を読むだけでは、まだこの本を味わいつくしたとは言えないと思います。
できればクラス会の集まりのように、何人かでディスカッションするのがいいでしょう。
友人同士で共通の話題とするのも面白いですね。
そうすることで人の意見を参考にしたり、自分の意見を確認して修正していくことができると思います。
「チーズはどこへ消えた?」を批判する人がいても、批判という一つの意見が出ることが有意義であると思います。
この本は2時間程度と短時間で読めますので、みんなで読んでディスカッションをするのに向いていると言えるでしょう。
私のチーズ
社会復帰したいと思い、行動に出たことは、私にとって新しいチーズを探す冒険でした。
それはとても不安で、恐怖さえ覚えましたが、同時に新しい発見をしたり未来を夢見ることにワクワクもしました。
見つけたチーズを味わい、失い、そしてまた探して、ここまでやって来ました。
そして今また、私の前には腐りゆくチーズや失われたチーズがあります。
永遠に新鮮なチーズなどあるわけがありません。どんなチーズもいずれ痛みます。
落胆はしません。
これからも、チーズを探す冒険を楽しむだけです。
現代の迷路
コロナ禍という地球規模での大きな変化に直面した今こそ、私たちは新しいチーズを求めて冒険に出なければならないのかもしれません。
まずは変化を認めること。すべてはそこから始まります。
こんな人におすすめ
- ビジネス書が好きな人
- 人生を変えたい人
- 童話が好きな人
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