アーカイブ

13年間の引きこもりから社会復帰へ

プロフィールに書いてある通り、私は元引きこもりでうつ病です。

今まではあまり真剣に振り返りたくなかった過去ですが、自分を見つめ返し前に進むため、書き記すことにしました。

同じように苦しんだ過去がある方、そして今も苦しんでいる方の助けにもなれば幸いです。

そして、私のような元引きこもりや引きこもりの方への理解につながることを願います。

自衛隊を辞め、心療内科へ

私は高校を卒業してすぐ航空自衛隊に入隊し、2年間勤務しました。

生まれて初めて家族から離れて、24時間他人と暮らすというのは、私にとって耐えがたい苦痛でした。

性格の合わない先輩との相部屋は、私に緊張と孤独を与え続けました。

結局私は日ごとに心を閉ざしていき、先輩にも上官にも相談することなく退職しました。

その後うつ病ではないかと思い、近くの心療内科へ行きました。

病名もはっきりしないまま、処方された薬を飲み、自宅に引きこもる日々が続きます。

仕事をやめて2か月くらいゆっくりすればよくなるだろうと思っていたのですが、2年近くの歳月が過ぎてしまいました。

うつと躁で、11年間引きこもる

母の友人の勧めで税務署のバイトへ行き、ようやく社会復帰を果たします。

原付の免許も取り、別のバイトをしますが続かず、うつと躁を繰り返し2年としないうちにまた引きこもりになってしまったのでした。

この後、私は約11年間自分の趣味以外で外に出ない、準引きこもりの状態でした。

合わせて約13年間、人生で一番豊かであるはずの20代から30代を、社会と関わることなく過ごしたのです。

この間、何もなかったわけではありません。祖母と四国八十八か所参りに行ったり、犬を飼ったり、ゲームをしたり、漫画を描いたりしました。

病気に苦しんだ時期でもありました。躁状態で人を苦しめ、うつ状態で自分を苦しめる負のスパイラルは地獄でした。

ようやく立てたスタートライン

その後デイケアと障害者多機能型事業所に通い、多くの方のサポートを受け、今の会社にパート従業員として就職することができました。

でも、そこにいたのは電話一つまともに取れない、マナーもスキルもない、中身は新卒一年目の39歳のおばさんでした。

引きこもっていた13年間は、私だけ時が止まっていたのです。

社会復帰して1年半以上が過ぎましたが、今でも人前でまともに話せませんし、電話応対でも言葉がなかなか出てきません。

今でも私は自立できていません。

ただ、仕事に行くようになっただけです。

引きこもりにとって就職はゴールなのではなく、スタートラインに過ぎないのです。

スタートラインに立ったからには、精一杯走りたい。

今の私は、そんな気持ちなのかもしれません。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

5

POSTED COMMENT

  1. EG速瀬 より:

    精一杯走りたい、その気持ちがあるだけで今はいいんじゃないですか。過ぎたことを悔やむより前を向いて生きましょう。

    • Maichan より:

      ありがとうございます。
      今のこの気持ちを大切にしていこうと思います。

      EG速瀬さんの文章が好きなので、また気が向いたときにブログの更新もしてくださると嬉しいです。

コメントを残す